京のお花見スポット特集

28年前の春

28年前の春、京都は嵐山で四月の雪を見た。
渡月橋を東から西へ渡りきって初めての道路を左折すると
桂川沿いの堤防の上を南下する道路がある。

そこは桜並木がきれいで、28年前どころかもっと以前から
桜は春を告げていたはずで、それは今この時も変わらない。

28年前の春にひとつの別れがあり、その帰り彼女を送っていくとき、
なぜかこの桜並木の下を通った。

精一杯咲ききった花はその使命を終え風に流されていく。
ヘッドライトに映し出される車内から見るスクリーンに雪が降っていた。

そう桜の花びら達が光を受けて白く輝き舞い散っている様が雪のように見えたのだ。
地面に降り積もった花びらもいたずらな風で舞い上がり、
幻想的な白と黒の世界を作り出す。
ただ、ふたりは季節はずれの雪を見ても一言も言葉を交わす事はなかった。

それが別れの日だったから。

26年前の春にひとつの出会いがあった、桜舞い散る季節、
偶然を信じてこの桜並木の下を通った。
この四月の雪は条件が重なったときにしか見られない。
しかも一年でおそらく2日ぐらいしか見ることは叶わないだろう。
散る前に雨が降らないこと、当日風が吹いていること、
そして桜の花が散る日であること。
そしてそれは起こった。

あたりまえのように雪は降っていた。
2年前一言も言葉を交わさなかったふたりは「きれいやね」と、
2年間止まっていた時をふたたび刻みだした。

偶然ではなく必然だったのかもしれないという想いがよぎり、
「はじめよう、またここから」

そして彼女は私の妻となり、22回目の桜咲く季節がめぐってくる。


※嵐山の桂川堤防沿いはお花見の名所であり、イベントも多数ある。
嵐山中之島公園ライトアップ(3月下旬~4月上旬)、弘源寺 春の特別公開(3月中旬~5月中旬)、宝厳院 春の特別公開(3月中旬~6月下旬)
またお土産店も多く豆政嵐山昇龍苑店嵐山まるんよーじや 嵯峨野嵐山店
料理店も有名な京都吉兆 嵐山本店熊彦 嵐山店などの料亭から
ほぁんほぁん嵯峨・嵐山店などの中華料理まで幅広いジャンルが楽しめる。

賀茂川の桜並木

桜の季節に毎年足が向くのは、「賀茂川の桜並木」です。
ご存知のように鴨川と書くのは、賀茂川と高野川が合流する今出川から南の部分で、
地図では左が賀茂川、右が高野川となります。
その賀茂川沿い北大路大橋から北山大橋まで桜が咲きます。
付近には京都府立植物園もあり一日楽しめますし
帰りには北山の商店街北大路の商店街を通るので
京都老舗西洋料理「東洋亭本店」「開晴亭」など
桜見物帰りにお腹も心も満足、お買いものスポットも満載です。

また、有名ですが「京都御所」も必ず訪れる桜スポットです。
御所は子供の遊戯施設も多数あり、近所に住む私たちには
公園のような感覚でわりとしょっちゅう行ってまして
休憩所のおうどんなんかも美味しいです。
手入れが行き届いた見事な桜には、しばし時間を忘れるほどです。

いずれも、花見酒のできないスポットなのですが
やはりこれをなくして桜は語れないので、夜桜見物。
私は毎年「平野神社桜茶屋」と決めております。
座敷で桜を見上げながら、夜の花冷えを感じながら飲むお酒は、
盃を重ねるごとに陽気を呼び込むまさに春の訪れを感じます。

僕の花見

僕の桜の時期の花見について、述べさせて頂きます。

私の場合、普段の生活圏が嵐山~祗園なので日中は仕事以外では余り外出しません。
よく、観光客の方で清水寺~金閣寺~嵐山などのプランを
立てている方の話を耳にする機会があるのですが、
シーズンともなると一日で回るというのはバスや電車などの
公共交通機関でも使わない限り、
渋滞などの理由から非常に時間的にも体力的にも
大変だと言わざるをえないでしょう。

そこで、私は早朝の花見をオススメします。

朝早くですと、人も少なく、空気も澄んでいて、とても気持ちのよいものです。
時間帯によっては夜明け前の藤色の桜や、
朝日に照らされた朝焼けの桜を拝見することが出来ます。

少し早起きして散歩されてみては如何でしょう?

デメリットとしては、早朝のために神社 仏閣内に入場が出来ない点ですが、
仮に行かれる場合でもやはり開場すぐに行かれることをオススメします。

その他で言いますと、祗園 円山公園でしょうか。

ここは平日であれば席をとりやすく、
場所をとってしまえばゆっくりとお花見を楽しんで頂くことが可能です。
近くに屋台も多く、そういう意味でも便利だと言えるでしょう。
夜間ライトアップされる桜も中々綺麗なものです。

以上が私の例年のお花見になります。


どうぞゴミの後始末には気をつけて頂きながら、
楽しんでもらえればと存じます。ありがとうございました。

伏見桃山エリアのお花見

伏見桃山エリアのお花見の名所といえば「伏見桃山城運動公園」が挙げられます。
実はここにある名前の通り「桃山城」というお城、
現在まで幾度か映画の撮影に使われております。

古いものですと、真田広之さん主演の「忍者武芸帖 百地三太夫」で、
彼がなんと!
あの天守閣から豪快にダイブするスタントシーンに登場いたします。
もちろんJAC出身の真田さんですので、ご自身でダイブされたそうです。

https://www.youtube.com/watch?v=iXpUSlPk2G8
(3分20秒ぐらいから)

また比較的新しいものですと、
宝塚歌劇団の男役スター 和央ようかさん主演「茶々 天涯の貴妃」の中で、
大阪城の設定で登場いたします。
実は実際の大阪城に似せるために、
なんと!東映が1億円を掛けて色を塗り直したのでございます!!
そして撮影がクランクアップしたあと再度元の色に塗り直されました。



これらの撮影ですが、
よぉ~く考えたら大切なお城に無茶するなぁ!
と思われるかもしれませんが、実はこのお城、近鉄グループが沿線の地域開発として、
かつての伏見城の資料を基に一から作った鉄筋コンクリートでできたお城なのでございます。
ですので他のお城と異なって文化財的な要素がなく、
普通のお城ならとてもじゃないができない事を、あまり制約なくできるのでございます。

しかしこのお城、我々が遠方から帰ってきたとき丘の上に静かに佇むその姿が目に入ると、
あ~地元に帰ってきたなぁ~
と心癒されるとても大切な存在なのでございます。

例え文化財として認められていなくても、
この地域に住む住民にとっては文化財以上の存在として
我々の心の中にそびえ立っているのでございます。

出町柳周辺スポット

京都を南北に流れる鴨川なんですが出町柳で二つに分かれます。
西よりに上っていく賀茂川と東よりの高野川。

鴨川は京都のシンボルでもあり四条から三条の間などの
等間隔カップルなどは有名な風景。

京都市の背骨ともいうべき鴨川ですが一番のお奨めスポットが
この鴨川の上流である賀茂川の出雲路橋から北山までの間、
それも西側の河原です。


川沿いに桜がずっと並びシーズンの間は壮観な眺めです。

東山も美しく出町の商店街で鯖寿司と豆餅など買って河原を北に向かって歩きます。
ところどころにベンチがあるのでお好きな場所を見つけてのんびり食事できます。

ただしトンビにはご注意ください

私も以前、口に入れる寸前のから揚げを見事に持っていかれたことがあります。

一瞬何が起こったのかわからないほどの早業!
でもへたくそなトンビだと怪我する恐れもありますので。

空を見上げてちょっとドキドキしながら花見するのもおつなもんです。
因みに北大路から北山の間はトンビは少ないらしいです。

堀川御池~今出川の桜

春の京都といえば、やはり桜。

関西圏では「京都で学び、大阪で働き、神戸に住むのが理想」とも言われておりますが、
「京都は学生のまち」と言われるだけあり入学シーズンは各所で桜が咲き乱れます。

二条城 1601年~
千本通から堀川通にある三条会商店街エリアのおすすめは
やはり世界遺産二条城、近代日本の始まりでもある大政奉還の二条城です。
幕末好きにはたまりませんね。
地下鉄二条城前駅を降りてすぐ近くにあるのもうれしいところ。
しかしながら、あえて地下鉄二条駅、JR二条駅で降りて、
三条会商店街を楽しんでそのまま二条城に向かうのもおすすめです。

三条会商店街は100年続く商店街で、老舗店や新しいお店がたくさんあり、
食事も休憩もショッピングも楽しめます。

例年4月上旬が見ごろで、城内の桜の種類はなんと50種、400本にものぼるそうです。
3月末から4月中旬にかけてライトアップもされますので
一日の最後に寄る感じでも楽しめます。

堀川御池⇔今出川
堀川通りの御池から今出川間の桜も堀川のせせらぎを眺めながら歩くのもオススメです。
途中で死者蘇生伝説の一条戻り橋や戻り橋から少し西に寄り道すると
清明神社もありいろいろと楽しめるルートです。

遊歩道やベンチも設置されているのでちょっと休憩しながらゆっくり楽しめます。

ギョイコウザクラ

暖かな4月中旬~下旬のとある休日。

「緑色の桜ってあるの知ってる?御所で咲いてるらしいわ。今からみにいこ。」
と嫁はんが言うので

もう4月下旬やで!桜て・・・

と思いつつも珍しい桜らしいので観に行くことにしました。

途中、堀川通りでふと目をやると、葉桜の中に二、三本満開の桜。
バイクを停めてみて見ると薄い緑色の花びらの中がうっすらとピンクに色付いてます。

毎日通ってるのに全然気が付きませんでした(^_^;)

御所でポカポカ陽気の中お散歩しながら探していると
一本だけ見つけました緑色の桜!!!

でもちょっとさっきのと違うなあ!?

此方のほうが緑色が濃く高貴な姿をしています!

御所だけに(笑)。

ネットで調べると御所にあるのはギョイコウザクラ(御衣黄桜)という
珍しい桜らしく他にもう少し色の薄いウコンザクラ(鬱金桜)というのがあるみたい!?

「さっきの桜はこれかな?」

そのウコンザクラ(鬱金桜)ですが、かっぱっぱー♪のCMで有名な
黄桜のカッパカントリーにもあるようで行ってみることに。

そこには立派な黄桜[ウコンザクラ(鬱金桜)]がありました。
→「やっぱり堀川通りの桜コレやな!」


せっかくここまで来たので大手筋商店街にある
利き酒の出来る酒屋さん吟醸酒房油長さんへ。

今しか飲めないという伏見の地酒の原酒など珍しいものが
飲めて嫁はんは大喜び( ≧∀≦)

お酒の飲めない私は三軒ほど先の
油長茶舗・茶寮さんでパフェ食べてました(笑)

後で調べて判ったことですがギョイコウザクラの花言葉は
永遠の愛だそうです。

嫁はんなかなかロマンチストやん(笑)

多種多様な桜、梅小路公園

梅小路公園は、京都駅から徒歩で約15分、
桜の種類が多いことで知られ、
約30種類、170本もの桜が植えられている。

名札が掛かっているので、桜花の違いを楽しむのもいいかもしれない。

桜は種類によって開花時期が異なるので、
梅小路公園の桜は一斉に開花しない。

順々に開花するので、
3月中ごろから4月いっぱい長く桜を楽しめる。

4月初めにはソメイヨシノが満開となり、
陽光桜や八重桜、大島桜、枝垂れ桜などと美しさを競い合うことになる。

枝に一輪、颯爽と花を咲かせる桜もある。
紅華という桜だ。満開の桜は私たちを驚かすが、
一輪で主張する紅華には、なぜか身が引き締まる。

近年、梅小路公園には京都水族館が建設された。
梅小路蒸気機関車館もあり、土日にはチンチン電車も走る
家族連れのお奨めスポットとなった。

ぜひ、梅小路公園にお越し戴き、家族の思い出の桜を見つけてください。